Aix

異人たちとの夏のAixのレビュー・感想・評価

異人たちとの夏(1988年製作の映画)
3.5
時をかける少女や海辺の映画館などで知られる大林宣彦の作品。妻子と別れたシナリオライターが若かりし頃の両親と出会う話。

さびしんぼうと同じく若かりし頃の両親と出会うという物語な一方で、尾道三部作と比べると青春要素が少なく、どこかの大林宣彦の派手な演出も控えめな作品でした。何かとごちゃごちゃ映像が特徴的な監督だけど、今作ではそういった個性を敢えて消し、さびしんぼうと同じテーマを扱って大人向けの映画を撮ろうとしたのかもしれません。ただ個人的には大林宣彦の演出が際立っていた方が今作は面白くなったと思います。両親とのシーンが良かったとは言え、全体的に似たようなカットが多いし、話も想像以上に前進せず、かなり退屈しました。大林宣彦らしいと言えばそうなんだけど、変態的な展開が気持ち悪く、鑑賞中のノイズでした。

さびしんぼうを作った大林宣彦の半自伝映画的な内容なのは少し興味深かったですが、それ以外は特にハマらなかったです。
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