ユウト

異人たちとの夏のユウトのレビュー・感想・評価

異人たちとの夏(1988年製作の映画)
4.0
アンドリュー・ヘイ監督のリメイクが公開前に、
YouTube松竹シネマPLUSシアターが2週間限定無料公開。
松竹さん、太っ腹ですね。

劇場公開時初日、今はなき横浜松竹で観ました。
館内、ガラガラでした。
70〜80年代、大林宣彦さんは僕の中で最高の映画監督でした。
もちろん奇妙な監督であることは分かっていました。
それでも尾道に(今で言う)聖地巡礼もした。当時撮った写真が色褪せても(どうしても)捨てられない。

本作も奇妙な怪談。
映像処理は大林監督ならでは。
若くして亡くなった両親との再会と交流。
孤独で愛を求め満たされない謎めいた美女。
愛の不可思議さを大林さんの堂々とした演出で描く。

昨年末、僕はワンコと遊び、自然と『なんだ?』『なんだ?』とワンコに応えていた時、
その『なんだ?』という言葉は本作の鶴太郎さんのセリフで、僕の中で「異人たちとの夏」が活きているということに気づかされた。

さて、アンドリュー・ヘイ監督の新作でありリメイクはどうだろうか。
原作者の山田太一さん等、権利をクリアするのが大変だったと記事で読んだ。
アンドリュー・ヘイさんはセクシャリティをカミングアウトしていてリメイクはゲイのカップル。
違和感は拭えないが山田太一さんは生前にご覧になり山田さん御家族も納得の出来だったそう。
天国の大林監督も御覧になっただろうか。
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