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暴力団再武装のアノのレビュー・感想・評価

暴力団再武装(1971年製作の映画)
3.8
鶴田浩二も丹波哲郎もどんよりした老け具合でトコトン陰の存在なのだと思わされる。労働者のトミーはつやつやした肌をしているのも対照的。
鶴田浩二が謹慎を受けてからの怒涛の死亡ラッシュは物凄い。トミーは助けられてもすぐ殺されるし室田日出男と渡瀬恒彦は鶴田浩二を逃がせずに死ぬ。全員無駄死にする徹底ぶり。
親兄弟を殺しても許されず切腹して果てるしかない鶴田浩二の姿こそ、任侠道の断末魔。泣かせます。

しかし近衛十四郎の現代ヤクザ演技のしょぼさは泣けてくる…。まだ端役でチンピラの渡瀬恒彦にも負けてるとはどういうことなのか。老いてなお鬼寅などの良役を持てたアラカンは偉大だったのだなあ。
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