年代的にリアルタイムで観てはいないのですが、当時満を持しての映画版座頭市新作、集大成的な感じのものをつくろうとしたんだろうな、というのは伝わりました。
身体部位吹っ飛び血がブシュー!などそこそこのゴア描写なんかはあるものの、ほかの勝新監督作と比べると画づくりに関してはだいぶ普通な印象。良くも悪くもなんじゃこりゃ?というカットが無い。全体的にキャメラワークや構図の取り方になるべくわかりやすく状況を伝えようとする気配りを感じました。
樋口可南子とのラブシーンは幻想的を超えて、若干変な領域に入ってましたが…(大量のドライアイス)
ブルーハーブも台詞をサンプリングした奥村雄大(勝新の息子さん)の初登場啖呵のシーンは殺しの趣向も凝らされつつで素晴らしい。真っ白い顔に傷のメイクでキャラも立てとても良い面構えと存在感なのですが、撮影中の痛ましい事故があったのはとても残念…
※座頭市が本気で戦闘をはじめると演出がホラーになってくる。桶から生首もさることながら、立ちションの蟹江敬三を殺るとことかモロにホラー。
※緒形拳『今夜一緒に寝よ?』…単にカワイイ