歌子

ある朝スウプはの歌子のネタバレレビュー・内容・結末

ある朝スウプは(2003年製作の映画)
2.9

このレビューはネタバレを含みます

これを観ていたら、他人が他人と生活する困難さが剥き出しで突きつけられてきました。恋愛とか、純愛とかじゃなくもう生活そのもの。 このリアリティは、ちょっと凄い。
内容は、電車の中で突如発作に襲われた主人公北川は、パニック障害と診断される。社会生活がままらなくなり、在宅勤務のパソコンの仕事を始めた。しばらくして北川の恋人、志津が遅く帰宅すると北川の姿はなく、部屋には見慣れぬ黄色いソファが置かれていた。翌朝、帰宅した北川は腕に数珠をつけていた。やがて志津は北川が通っているセミナーが、新興宗教のものであることを知る。2人の日常を取り戻そうとする志津だったが、距離はどんどん離れていくばかり・・・という、どうにもやりきれない展開。
ここまで極限状態に追い詰められていく二人なのですが、
意外なのは、恋人が主人公をどこまでも見捨てようとしない粘りでしょうか。(最終的には主人公は宗教に走り、二人は別れてしまうのですが・・・)
いや~~私だったら、即刻三下り半だな~~という所も、優しく受け入れようと努力している。 こういう関係性を築き上げてこなかった自分に、反省と安堵の入り混じった想いが込み上げてくる、そんな複雑な作品です。
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