思いっきり西部劇へのオマージュをささげつつ、戦争の愚劣さをダイナミックな演出で描いた快作。
大久保という見習士官の死に疑問を抱いた荒木という従軍記者。
彼はその真相を探るため、軍隊の中でもどうしようもない人間が集まるといわれる通称“独立愚連隊”に合同するのだが・・・
セットからして西部の酒場街をイメージしたような作りで、ガンファイトなんかもうれしくなる。
ヒロインに雪村いずみ。
何度も死にかけます。
馬賊のリーダーになんと鶴田浩二。
片言の日本語を使って主人公に協力する。
主演の佐藤允のクセのある顔立ちが、この無国籍アクションにマッチしていてとてもいいのだが、少し頭がおかしくなってしまった大隊長、
三船敏郎にあれだけの大熱演をやられては存在も少し霞んでしまう。
少しぽっちゃりした上原美佐。
「ざまあみやがれ」のセリフが痛快です。
大久保の死の真相が次第に明らかになっていき、従軍記者荒木がなぜこの問題を執拗に追っているのか。
岡本監督は痛快なテンポで描いているから楽しい。
戦闘シーンも派手で、ドカンドカンと景気がいい。
それでいて、戦争を思いっきり皮肉っていて、喜八節全開。
勧善懲悪のストーリーだから、観終わった後も気分がいいしね。
推理サスペンスのスパイスも少し入れてあるし。
大胆なタッチにみえて、実は計算されつくしたカットの積み重ね。
そこに職人技が光る。構図やカメラアングルもかっこいい。
岡本監督のタッチは、アメリカ活劇を連想させるスタイルだがこの作品はその極みかもしれない。
とにかく観てください。
面白いですよ。