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暗殺指令のchiyoのレビュー・感想・評価

暗殺指令(1960年製作の映画)
3.0
2020/8/24
撮影当時、22歳のクラウディア・カルディナーレがすこぶる綺麗。上品なドレスやワンピースに身を包み、その美貌とは裏腹な憂いを帯びた表情が魅力的。が、ストーリーは可もなく不可もなく、といったところ。マフィアから逃げるアントニオと、家族から逃れたいグラツィア。特に前者は、マフィアの追跡が尋常ではなく、ネチネチと辟易するくらいにしつこい。ただ、アントニオに大役をやってのける度胸があるとは思えないので、明らかにマフィア側の人選ミスだと思う。そして後者は、父親と姉は勿論、従兄弟もグラツィアの心の空洞に気付くことはなく、揃って彼女を追い詰めるばかり。ラストはなかなかの衝撃だったけれど、アントニオさえも去った孤立無援の彼女の選択としては至極必然。アントニオがきちんと説明していれば、と思わずにはいられない。
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