夜空のパンケーキ

フローズン・リバーの夜空のパンケーキのレビュー・感想・評価

フローズン・リバー(2008年製作の映画)
4.0
母が子を想う気持ち。形はどうであれ、やっぱり母は母なんだと心揺さぶられる隠れた名作です!
母である人、母を持つ誰もがこの物語の切ない運命に心揺さぶられるだろう。

カナダとの国境の雪で覆われた小さな町。
複雑な家庭を持つ2人の女性は冬の間だけ氷で覆われた国境の川を渡り車で密入国の手伝いをしている。
ある日パキスタン人を乗せることになった2人はテロを恐れて途中でカバンを捨ててしまう。
目的地に着いたパキスタン人はカバンがないことに発狂する。
なぜならカバンには赤ん坊が入っていたからだ。

今まで躊躇しながらも悪事に手を染めていた2人。
しかしこの事象が発覚した時に母へと戻り、そしてどうしようもなく切ないラストへと突き進んでいく。
氷で覆われた1本の川。
この映画は氷で覆われた世界のように静かであるが、女性たちの内に秘めた感情はとても暖かく観ているこちら側にもその鼓動が伝わってくるようだ。

タランティーノも熱狂したという今作を是非味わってほしい。