自分の大切な息子が亡くなって“生き返る”と聞いたら、あなたはどうしますか?あまりにも注意散漫な両親に失笑。ホラーとして気持ち悪さはあるが怖さはない、先の展開が読めてしまう二重苦が残念。リメイク版は果たしてどうなのだろうか。
本作の公開から30年が経過した昨年2019年にリメイク版が公開。日本では今年2020年1月に公開しましたが、今さら初鑑賞でした。
有名な話なので、あらすじぐらいは押さえていましたが、先の読める展開が残念極まりありませんでした。
序盤に息子のゲイジが事故に遭いそうになるミスリードは一瞬こうやってドキドキさせるのが狙いか、うまいな、とも思ったんですが、実際のところわざとらしさが勝ってしまい、次に同じような展開があった際に、すぐに子供から目を離す両親の散漫さに腹が立つほど(というか失笑でした)。
『ペットセマタリー』という原作で、あまりの恐ろしさに1983年の完成から長年発表を見合わせていたというエピソードに期待感高まるばかりだったんですが、残念でしたね。リメイクが作られるほど人気な作品だとは思ったんですが…。
“生と死”という人生における最大の命題に対して、人間の愚かさが描かれている本作はある意味深い作品なんですが、それ以上に脚本が浅はかなんですよね。
ってスティーブン・キング自らの脚本のようですが。
小説は傑作だったりするんでしょうか。
しかも重苦しい雰囲気とホラーらしい恐ろしいラストの後に、ラモーンズの明るい曲がエンディングで流れてまたもや失笑。
これはキングがラモーンズファンで希望したことから実現したとのことですが、あまりにもホラーファンの関心を無視した自己満足にしか思えません。
チャッキーみたいに人間を襲うゾンビゲイジは気味が悪かったですが、途中明らかに人形だったよね?というシーンもあり、演出面も未熟さが垣間見えてしまいました。
続編は『ターミネーター2』のジョン・コナー役でお馴染みのエドワード・ファーロングが出演しているそうですが、大コケしたそう。
続編やリメイクが作られるということはカルト的なファンがいるということでしょうか。続編は観る気も起きないし、リメイク版はよっぽど余裕があったときですかね。
※2020年自宅鑑賞332本目