ユック

ペット・セメタリーのユックのネタバレレビュー・内容・結末

ペット・セメタリー(1989年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

たまに言及されるホラー映画という事で鑑賞。

ペットセメタリー。
ペット墓地。

まず感想を言うと正直微妙だ。

あらすじを気持ち込みで書いていく。

主人公は医者で奥さんと小さい娘と息子と黒猫と一緒に引越してきた。
目の前にはデカイトラックが何度も通り過ぎる道があり、おっかない。
引越して早々に息子がトラックにひかれそうになるも、前の家のおじいさんに助けられる。

のっけからホラー映画らしさ全開で不穏な空気を出しまくり。

家の隣には怪しげな小道があり、あの先には何があるのかとおじいさんに聞くと、ペット墓地だと言う。トラックにひかれて死ぬペットが後を絶たず、ペット墓地が作られたのだそうだ。

ある日、主人公の家の猫が死んでしまう。案の定トラックにひかれて死んでしまう。娘が可愛がっていた猫が死んでしまい、ペット墓地に埋葬しようと考えた主人公に前の家のおじいさんはもっといい方法があると言う。

おじいさんについて行くと、ペット墓地の先に怪しげな魔法陣のような場所が現れる。そこに猫の死骸を埋めるよう言われ、訳も分からず従う主人公。

家に帰ってしばらくすると死んだはずの猫が現れる。でも何か臭いし主人公に攻撃的になってる。

つまるところ、あの魔法陣は死者の復活を行う邪悪な場所だったのだ。

そうこうしてると、いかにも死にそうだったお手伝いさんが自殺する(これはマジでどうでも良くね?)。そして息子もトラックにひかれて死んでしまう。

ここで主人公は禁断の人間の死者の復活に手を出してしまう。

こっからはチャッキーよろしく、お子様ゾンビの殺戮ショータイム!

まずはおじいさんとのパーティタイム。足首切って、口切って、喉元噛んでジエンド。(楽勝ベイベーだぜ!)

次に主人公の嫁とのパーティタイム。まず嫁は昔疎まれて死んだ姉貴の幻想を見る(この話もどうでもよくね?)。と思ったら息子ゾンビの登場だぜ。ママ僕だよ!ハグしてマミー!ブシュリ!幻想だと思ったかバカめ!その後頑張ってロフトに死体を吊り上げて後で主人公を驚かしてやるぜ!

最後は主人公とのパーティタイム。おじいさんと嫁の死体を見せつけられて動揺してる主人公に息子ゾンビはロフトからジャンプ!明らかに人形とのチャチな格闘をしてやられそうになる主人公(思わず声に出して笑ってしまった)!だが主人公は負けない。息子ゾンビの首に何やら注射を打つ!これには息子ゾンビもズルいよ…との事。

しかしこれで終わらない。相当錯乱してしまってる主人公は家ごとおじいさんと息子を焼いてしまう。そして今度は嫁を死者復活へ。

嫁も正しくゾンビとして復活し、ゾンビ嫁と抱き合いキスをする主人公(gross!)。そして嫁にぶっ刺されて主人公もジエンド!

めでたしめでたし。

という話。

悪意タップリに書いてしまったが、どうやら一定の評価がある作品にしては残念な作品だと思ったので悪しからず。

教訓・メッセージは確かにある。それは死を受け入れない事は悲劇であるという事。
でもそれもこんなお話では安っぽくなってしまうと思うんだが…

例えば、前半、まだ小さい子供の娘は死に関しての理解は稚拙で、いつか来るペットの猫の死をどうにか出来るだろうと考えているような描写がある。それに対して大人で見識のある主人公はそれは不可能であると諭す。
この流れから私は、娘の甘い死生観からペットの蘇生が行われ、惨事になったところを主人公が治め、娘も正しい死生観を得るというような物語になるのではないかと想像した。
しかし、結果は真逆、何故か正しい判断や予言をドンドンするようになる娘(良き幽霊のお陰らしい…)とドンドンアホになってく主人公という構図に。
悲劇っちゃ悲劇なんだけど、大人がドンドンダメになってくあたりは人間ってしょーがねーなーっていう喜劇にも見えてしまう。
ホラー映画なのでこういう話にしなきゃならなかったのかもしれないが、ホラー映画の描写としても、あんな小僧に大人達がホイホイ殺されてくのなんて笑ってしまうし、ワザと笑かしてんだろ!って思ってしまう。

当時としては斬新とかもあったのかもしれないが、それについてはホラー映画には明るく無いので、リテラシー不足だったら申し訳ない。しかし、リテラシーが無くてもスゲェ映画はスゲェと感じる事も多いし…やっぱ微妙でしょこれ。