あとくされ

空海のあとくされのレビュー・感想・評価

空海(1984年製作の映画)
4.5
空海はかなりイカレテいる。道元が可愛く見えるほどだ。セックスでさえも肯定するほどの天地愛。圧巻。
入滅の際の声聞の有り様なんてのも荘厳。
天台宗の最澄との確執もクリアに描かれていてステキ。
最澄と比べても空海には全自然を鯨飲せんとする姿勢があって、やはり無類の卓越境に立っている。

帝がべったり甘えるファム・ファタール=クスコが出てくる。権力欲に憑かれた女性。娘が帝の嫁になっている。その魔性の女クスコが「孕めよお…」と狂ったような凄みのある言葉を吐きつつ、帝と娘が床のうえで番う様を見ている。──とても素晴らしい場面。

真言宗、マジで魔術。
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