cuumma

セラフィーヌの庭のcuummaのレビュー・感想・評価

セラフィーヌの庭(2008年製作の映画)
4.5
フランスの女流画家

映画に登場する彼女の絵画がとても素晴らしく、食い入るようにみていたのですが、最後に実在の画家で伝記的映画だと知り、驚くとともに納得しました。その名をあまり知られていないセラフィーヌ・ルイ。
うねって絡み合う植物的・有機的作品は独特ですが、吸い込まれそうにまるほどの魅力を湛えています。

家政婦として働き、貧しい生活のなかでも独学で描き始めた絵は、セラフィーヌにとっては、自然ひいては神との交流だったのだと思います。晩年精神を病むことになるのですが、その生き様は壮絶で、どこかカミーユ・コローデルと重なるものを感じました。

セラフィーヌを演じたヨランド・モローの演技は、まるで本人が乗りうつったかのように凄みがありました。
cuumma

cuumma