面白い。「夫は信頼できるのか」という疑惑が高まる様子をエピソードの積み重ねで描いている。セリフよりは、出演者の表情から心情を読み取る必要がある。犯罪はほとんどないけど、すごいサスペンスを感じる。
ジョーン・フォンテーンは表情に感情をにじませるのがとてもうまく、それが物語を牽引する。この作品は彼女のような俳優がいないと成立しない。
ケイリー・グラントが牛乳を運ぶシーン(牛乳を目立たせるために中に電球を入れている)が抜群に格好いい。
もともとのエンディングはこうじゃなかったと聞いた気がするけど、本当のエンディングで見たかった。
それにしても、ヒッチコックはこんなに格調高い作品がいつの間に撮れるようになったのか、とても不思議。
「アルフレッド・ヒッチコック特集II」