So

ワン・デイ 23年のラブストーリーのSoのレビュー・感想・評価

3.0
一途に想い合い続けて、寄っては離れて、振り切っては引き戻されて。
一種の長い催眠術かマインドコントロールにも似た解けない魔法のような恋。出逢ってから二十数年間、一緒になるにはこんなにも時間が必要だった二人。
ようやくお互いの人生を重ねられるタイミングが来て、最上の幸せにたどり着いたと思った矢先に・・・。

いつも当たり前に存在してくれる人は、当たり前なんかじゃない。廻り続ける暦の中で必ず一年に一度「その日」はやってるかもしれないけど、変化していく人生の中でそこに必ず「その人」がいるとは限らない。
ページをめくるように毎年の「その日」を描く二人の物語はあっけなくあるページで終わる。

この映画もそう、多くのラブストーリーがメッセージとして僕らに伝えてくれるものは、当たり前だけど「人って有限なんだなぁ」ってこと。
でも日々の中ではけっこうそれを忘れてるから(というかいちいちそんなことを気にしていられないから)、後回しにしたり、放ったらかしたり、扱いがぞんざいになったり。人はほんと後になって悔やむ、その繰り返し。

映画でいうラブストーリーが、単純に惚れた腫れたの男女の動物的恋愛話ではなく、人々に教訓を与えてくれるとしたら、それはこんなシンプルで普遍的な人間の弱さ。

聖なる夜に独りで観ちゃったよ。(T . T)
So

So