このレビューはネタバレを含みます
20240221#39
幼女の前に中年男が全裸でいきなりって即通報ものだけどね。
アマプラに入っていたので十数年ぶりの鑑賞。
初見時の感想は、よくできたSF恋愛ファンタジー、として涙腺もかなり緩んだと記憶。
しかし再見して2024年の時代感覚からすると感じてしまう「ひっかかり」がある。
ヘンリーが未来からやってきて、幼少のクレアと何度となく交流するのだけど、これって広義の「グルーミング」にあたるんじゃないか?
後年、彼女と結婚することを彼は知っている。だから、小さいうちから会うたびに自分に惚れるように仕向けている、と言われてもしかたがない。かなり「不適切」な行為になる。
二人は結婚して幸せになっているから、そのためのプロセスとして正当化される、そう思うしかないのだろうけれど、そこでのクレアの自由意志は軽視されている。彼女の将来にわたる選択肢を狭めている、という意味で。
二人が愛しあうようになるのは、彼らの意志を超えて、運命の道をたどらざるをえないということではないか。