柏エシディシ

ミーン・ストリートの柏エシディシのレビュー・感想・評価

ミーン・ストリート(1973年製作の映画)
3.0
デビュー作に続き、スコセッシの自伝的要素の強い決定的傑作。
スコセッシ映画とは罪と贖いの物語。その源泉。
ロジャー・コーマンから映画エンターテイメントの手練手管を、ジョン・カサヴェテスから映画の芸術精神を継承したスコセッシの最初の結晶。
その両輪がスコセッシを前に進ませ続けている。50年経った今だになお。
ニューヨーク(実際は西海岸で撮られたシーンが多いそうだが)の夜の帷、わい雑なネオンの灯り、とりとめない会話のやりとり、一触即発の人間関係。
最近カサヴェテス作品をまとめて見ていたせいか、よりそのDNAを強く意識してしまう。
しかし、そこで流れるのはジャズではなくロックンロールとソウルクラシック。
めちゃめちゃかっこいい!
裏社会を描いた映画の劇伴として、いかに画期的で先進的であったか想像に難くない。
デビュー作に続き、監督の分身を演じるハーヴェイ・カイテル。
そして、その後分身の役割を継承する若きデニーロ。
この映画を観ると、いつもoasisのギャラガー兄弟のことを思い出しちゃう世代です。
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