トラヴィス

ちいさな哲学者たちのトラヴィスのレビュー・感想・評価

ちいさな哲学者たち(2010年製作の映画)
3.8
小中高と成果がでないフランスの区域をZEPといい、教育優先区域に指定されているという。
このドキュメントは、その地域で実験的な教育に密着したものである。
4.5歳の幼稚園児に哲学という授業を取り入れる。
ソクラテスは~みたいな話ではなく、もっと原始的な、考えて、発し、聞く、疑問を持つと言った内容。

観ててあっという間なのは、子供の演技ではないリアルな動作や、思ったことを一所懸命整理しながらまとまらないながらも意見を発する。その活動がたまらない。

子供の少ない知識と体験の権化として発せられる言葉から、フランスの移民問題、差別、貧困、あるいは、もっと普遍的な問題を見ることができる。日々フランスでいきてきて、見てきたそれらが溢れ出る。

こんな教育には大賛成で、自分も小さい頃から、考え、発し、聞くという動作をもっとおこなうべきだったなーと思う。


認めたくないものだな、自分自身の若さ故の過ちというものを。