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マックス、モン・アムールのiwashiのネタバレレビュー・内容・結末

マックス、モン・アムール(1986年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

パリのイギリス大使館に勤務している外交官には妻と小さな息子が1人。
開始即、妻の不貞が発覚。
探偵が調べた秘密のアパートに踏み込む主人公。
そこで見たものはベッドの上で一糸纏わぬ姿の妻とチンパンジー。

チンパンジー。

「美女と野獣」のように麗しい美男子が魔法で姿を変えられたとかではなく、THE チンパンジー。特別頭がいいとかもないです、終始ただの猿。
動物園から買ったらしいです。愛しているとのこと。名前はマックス。

そんなのを見たら発狂ものですが、この家族超冷静。
一歩引いて観るとめちゃシュールで馬鹿みたいなのですが、この夫婦含めみんな糞真面目にこの状況に対してるので映画としてもずっと真面目です。

これ撮影してるとき、スタッフ、演者「なにしてんだろ、わたし…」となりそうなものですが、それに耐えてこの作品は完成していく。

とはいえ、不貞チンパンジーマックスと家族3人の共同生活が続き、冷静さを保っていた外交官の主人公もさすがに狂っていきます。
それと同じくして視聴者である私もさすがに真面目に視聴するのが馬鹿馬鹿しくなってきました。

と、虚ろな目で観ていたところ、マックスが家庭に馴染み始めました。
「なんか、こういうのも愛なのかな」
なんてほのぼのと思っていたら、マックスが森で逃げ出します。
あきらめて車で帰る家族。
走る車の屋根に飛び乗るマックス。
気づかず高速を走る車。
しがみつくマックス。
そのままパリを疾走、野次馬を画面いっぱいに従えて凱旋門をバックに。

爆笑しました。

真面目くさった雰囲気漂わせて笑うのを許してくれなかったのに最後にどうしたんですか?笑

ラストシーンでは妻マーガレットの狂気的(いや、そう言っていいのか?)な愛をまた見せつけられる。


追記
忘れてた。「映画千夜一夜に出てくる映画を観てみようシリーズ」第2作目でした。
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