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サムサッカーのadeamのレビュー・感想・評価

サムサッカー(2005年製作の映画)
2.5
マイク・ミルズの長編監督デビュー作。
指しゃぶりが止められない17歳の少年がほんの少し成長する姿を優しい眼差しで描く物語です。
ドラマチックな出来事が起こらず淡々と進んでいき、若くして親になった父も母も息子との付き合い方を模索している感じがリアルでした。
恐らくは息子を愛してはいても親としての愛し方はできておらず、それが指しゃぶりの原因になったような気がしました。
キアヌ演じる歯科医がキーパーソンではあるのですが、メンター役を果たすのではなく、ちょっとしたきっかけを与えるだけというのもユニークでした。
生きていく中のささやかな悩みには答えなどなく、それでも生きていかないといけないことを繊細に描くスタイルはとても良かったですが、物語としてのおもしろみがもう少しほしかったです。
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