とぽとぽ

コンドルのとぽとぽのレビュー・感想・評価

コンドル(1975年製作の映画)
4.0
アメリカの陰謀を読め!
本で読んだ"スパイゲーム" ---「あんたらはゲームをし、俺は話をした」

いや〜これは面白い"陰謀モノ"ポリティカルサスペンス × ラブロマンス!見る見るうちに引き込まれていっていたし、最後の最後まで流石だった。実戦経験など無いに等しい"本の虫"が立ち向かう国家権力の陰謀/巨悪!挑む手に汗握るアクション、興味を刺激する暗号や謎解き。
物語の始まりとなる場所は、すごく平和そうだけど実はCIAの下部組織に位置するアメリカ文学史協会。そんな団体への突然の襲撃事件で組織壊滅。例えば『ミッション・インポッシブル』の絶望思い出した皆殺しパート。からの、本の分析官の逃避行と反撃。『アウト・オブ・サイト』のトランクでのシーンで主人公2人が本作について話していたのが印象的で、ずっと見たかった作品。
飾ることなくタイトルに偽りなし!『追憶』『出逢い』名匠シドニー・ポラック、ロバート・レッドフォードのコンビ、そしてフェイ・ダナウェイ。痺れるような格好良い撮影と劇中に出てくる写真のように秋口の、あるいは秋でも冬でない間だけど寒々しそうな澄んだ街の空気。あるいは全体的に小気味よくも見せるところはしっかりと見せるような編集。
寒々しい空の下で…先進国へ、自分たちさえ良ければ全て良し?CIAの中のCIA?? 決して世の中を楽観視することなく、当時から危機感を持って挑み立ち向かい、僕らに警鐘を促していた骨太社会派。予断の許さない、最後の戦慄の止めコマが『明日に向って撃て!』思い出した。

勝手に関連作『大統領の陰謀』『アウト・オブ・サイト』『エネミー・オブ・アメリカ』『ボーン・アイデンティティー』『スパイゲーム』「窓際のスパイ」『コマンドー』『クライムゲーム No Sudden Move』『ペンタゴン・ペーパーズ The Post』『ゴーストライター』

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中東、石油問題/利権めぐる争い
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