とぽとぽさんの映画レビュー・感想・評価

とぽとぽ

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季節のはざまで デジタルリマスター版(1992年製作の映画)

3.5

昔々、ホテルで…。それから?死んだ。お話の終わりはいつも同じさ。枚挙にいとまがない幼少期映画で、過去パートが大半を占める。"海が見える部屋"から、天国を。ずっとだから永遠。出会いも別れも人生は不思議な>>続きを読む

デ・ジャ・ヴュ(1987年製作の映画)

3.5

美しい撮影の中で繰り広げられさすごく幻想的なこの作品に幻惑されて、魅了されていくうちに主人公と同じ執念を観客も燃やし、ホラーじみた狂気からやがて心理サスペンスへと雪崩込んでいくような語り口には、一部の>>続きを読む

エンドレス・サマー デジタルリマスター版(1964年製作の映画)

4.0

最高

夏の楽しみ方は人それぞれ。でも僕たちはサーフィン!夏を追って世界を旅するサーフィン旅行、サーフスポットを巡る世界一周。世界中回るのに絆創膏1枚は少ないって。残念だな、昨日来ればよかったのに。サ
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私がやりました(2023年製作の映画)

3.5

男全員は殺せないから

【愛人】
女性を主人公にした作品も多く手がけてきたフランソワ・オゾンによる、女性応援コメディ。恋する女と恋する女、売れない女優と売れない弁護士の貧乏2人暮らし。裁判を舞台と呼ぶ
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TALK TO ME/トーク・トゥ・ミー(2022年製作の映画)

3.5

"I'll let you in."

SNS時代に、"親のいぬ間のパーティー"等から降霊ゲームにハマっていく若者たちを描いた本作は、もうそこにはいない失われたもの・喪われた命への未練・執着がいかに周
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スーパーマン(2025年製作の映画)

4.0

希望は生き続ける…ジェームズ・ガン節全開による希望の物語!誰も死なせないパンクロッカーな希望の象徴 vs ナショナリスト

「他国のことなんて放っておけ」
スーパーマン…スーパーマン…スーパーマン…ぼ
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からかい上手の高木さん(2024年製作の映画)

3.0

からかうってどういうことなの?

自分の気持ち言わないままでいいの?好きな人ができたら、その気持ちは必ず相手に伝えたほうがいいのか?本当の気持ちを伝えないとわからないことがある、人は一人では生きていけ
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ミッシング・チャイルド・ビデオテープ(2025年製作の映画)

3.0

自責の念。「天野司」は王子様ライクな漫画のイケメンキャラの名前みたいでクサい。ファウンド・フッテージ的なビデオテープの映像はじめ雰囲気あるけど、分かりやすい怖さはない。

熊よけ→"あくまよけ"
大抵
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Back to Black エイミーのすべて(2024年製作の映画)

2.5

私の歌を聴いて5分だけでも悩みを忘れてほしい、ありのままで…。ドキュメンタリー映画を公開当時に観に行ったからどうなるかは分かっているわけで、偉大な実在の人物をモデルにした作品としては平凡な伝記映画に終>>続きを読む

アセスメント ~愛を試す7日間~(2024年製作の映画)

3.5

分断される個人主義な格差社会で、未来へのバトンは"自分良ければ全て良し"な殻(ドーム)の中からは次の世代に渡せない

超格差社会に、温暖化・環境破壊に象徴される異常気象(あるいは少子高齢化も)と、現代
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ヘッド・オブ・ステイト(2025年製作の映画)

3.5

…3!フィッシュ&チップス

首脳強すぎだろ!とツッコまずにはいられない渋滞必至の爆笑設定で最強カードの組み合わせが実現!!
何が起こっているのか分からない冒頭に加えて、本編中ダジャレが多くて、これま
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赤ちゃんはトップレディがお好き(1987年製作の映画)

3.5

ダイアン・キートンはいつだって映画史上最高のコメディエンヌだ!!

仕事と結婚した超一流のキャリアウーマンが相続したのは、亡きいとこの赤ちゃん?女性に全てを手に入れることは不可能なのか、否!犠牲なんて
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スライ・ストーン(2015年製作の映画)

2.5

映画としてはイマイチな出来だけど、スライ・ストーンの功績だけでなく、彼が表舞台から消えていた失われた年月にスポットを当てているという、一種下世話なテレビ番組みたいな作りで何となく観ていられる。偉大な題>>続きを読む

フォーチュンクッキー(2023年製作の映画)

3.5

コーヒーは?

アメリカにやってきた移民の経験や葛藤を、白黒のドラメディとして描いた本作は、ジャームッシュにも通ずるようなオフビートな空気とともにババク・ジャラリ脚本監督と出演者の魅力を伝えてくれる。
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F1®/エフワン(2025年製作の映画)

3.8

PLAN Bの"プランC"

ブラピの飄々としたカリスマ性がトップギアでリードしながら、彼のキャリアを振り返りつつ、自身がまだまだ現役で"ファーストドライバー"主役を務められることを大舞台で証明してい
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ベイビーガール(2024年製作の映画)

3.5

権力を持つ女性も、普通の女性

上に立つために自らを偽ってきたこと。女性の"命令されるのが好き"は、"男性に上に立ってほしい"という意味では断じてない。女性も立場に関係なくアブノーマルな欲望があっても
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アビゲイル(2024年製作の映画)

3.5

そして母になる?

誘拐✕屋敷(クローズド・サークル)✕吸血鬼=みんな一丸となって団体芸的な空気すら途中流れるホラーコメディ!出演にはメリッサ・バレラ、カリスマ正溢れるダン・スティーヴンス、チームのハ
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プレデター:最凶頂上決戦(2025年製作の映画)

3.8

ダン・トラクテンバーグは信頼に足るプレデター監督だ!

盾と剣、そして弾。シリーズ随一の傑作となった『プレイ』からの歴史路線を突き詰めて、シンプルながらユニークな着眼点でシリーズに新たなスリルライドと
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リロ&スティッチ(2025年製作の映画)

3.0

キュートアグレッション!!

オリジナル版アニメのよさ ✕ 監督のよさ = ファミリー映画としての風通しのよさと温かさ、(オリジナルに忠実に始まるものの)ほどよい変更と膨らませ方。そして何よりかわいす
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罪人たち(2025年製作の映画)

5.0

悪魔とのダンスは、あらゆる境界を越える至高の映画館体験

時として生まれながらに真の音楽を鳴らす者がいて、その音楽は生と死のベールを曖昧にしてしまう…。そんなふうにあらゆるジャンルもカルチャーも清濁併
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メガロポリス(2024年製作の映画)

3.0

「時よ止まれ」= 主人公最大の発明は、"動く歩道"だ!主人公の葛藤は見えないけど法廷モノの最終弁論くらいの名演説で皆心変わりめでたしめでたし

時間も愛も、見ることも触ることもできない不可知なものを過
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28年後...(2025年製作の映画)

4.0

頭と心臓を射抜く怪作に、"メメント・モリ"...人類皆レイジ・ウイルスに感染したような現代社会(=暴力に満ちた外の世界)で、少年が生命の円環に触れる旅路

ダニー・ボイル監督✕アレックス・ガーランド脚
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Mr.ノボカイン(2025年製作の映画)

3.7

人は時に傷つくこともあるけど、そんな自分の欠点を勲章と思おう

友だち無し・彼女無しの冴えないネイトは、危険な冒険に飛び込んでスーパーネイトになれるのか?自分の人生に意味を与えてくれた人が誘拐されたと
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プロフェッショナル(2024年製作の映画)

3.0

リーアム・ニーソン版『罪と罰』?

いつもの"リーアム・ニーソン(フォーマット)映画"と思うなかれ!本作は教訓めいた作品であり、彼の作品ファンが期待するであろう深く考えずとも時に頭空っぽにして観ていら
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ディープ・カバー ~即興潜入捜査~(2025年製作の映画)

3.7

流れに逆らうな

"Yes. And?" 即興劇✕潜入捜査(リクルートもの)=人生は喜劇?即興の連続、ハッタリでカマせ!"うん、そして?"で受け入れて起きた流れに逆らわないで。それから何が起きても仲間
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ルノワール(2025年製作の映画)

4.0

人が死ぬと泣く

言葉にできないから映画を作る早川千絵監督と「死」、そして主演・鈴木唯の輝き。"みなし子になってみたい"…?勝手に親を殺すな。夢っぽくなくあくまで地続きな形で、観客が何が起こっているか
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ザ・コンサルタント2(2025年製作の映画)

3.5

クリスチャン・ウルフが婚活パーティーへ?厚みはない軽快なアクション・コメディに方向転換!掛け合い最高で、とにかくかわいいパニッシャーとクリスの咳払いを聞き逃すな!!

ソロモン・グランディ 一巻の終わ
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国宝(2025年製作の映画)

3.2

大きいことを描くのに必死で、小さなことを疎かにしがちな印象を受けた

大味な出来事の羅列であり、キャラクター主体の映画ではない。主人公が主体性なく状況に翻弄されて終始転がされてばかりいる印象を受けたけ
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アシスタント(2019年製作の映画)

4.0

"所詮他人事"を"自分事"にするという表現永遠の命題に挑む

劇伴など映画的なトーンを最大限排した現実に鋭いメスを入れる語り口で、美しくも無機質に冷たい印象を受ける絶対的な居心地の悪さ。存在の耐えられ
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新しい夫婦の見つけ方(2015年製作の映画)

3.5

これは紛れもなくジョー・スワンバーグ✕ジェイク・ジョンソンによる映画だ!

人ん家の庭でなにかに取り憑かれたように死体探し。掘り当てるのは、(誤った選択をした)自分自身?記憶に残らない月並みな邦題だけ
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くるりのえいが(2023年製作の映画)

3.8

夏休みの大冒険!東京みたいに、くるりがくるりになるための曲を書けたら

2人でも4人でもなく3人
それはボーカル、ギター、ベース、そしてドラムス。バンドとしての音を鳴らすのに必要な最低人数でもあるけど
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モアナと伝説の海2(2024年製作の映画)

3.0

もっと遠くへ!海は広くなっても浅くなった

"先人の知恵"=それはつまり、もっと規模を大きくとにかくデカく?それは続編の方向性として間違ってはいないのだけど、心に残る前作のような丁寧な描写と本物の感動
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アナザー・シンプル・フェイバー(2025年製作の映画)

3.0

(今回はイマイチだったけど)素人探偵モノとしてシリーズ化してほしい

前作の方が好きだったけど、今回は目新しさのないマフィアやFBIに追われる逃亡者モノ。エミリーの復讐が怖い?アメリカ人は犯罪がお好き
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

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ジブリズム溢れる生と死の狭間のファンタジー世界で、伝えたかったものとは?後継者探しをするも未来ある若者に重荷を背負わせないで。7人の小人お婆。サイパンがどうだとかダットサンがどうだとか、おまけに300>>続きを読む