おとうちゃん

おにいちゃんのハナビのおとうちゃんのレビュー・感想・評価

おにいちゃんのハナビ(2010年製作の映画)
3.8
我が故郷 新潟に自慢できるものが3つある。
ひとつは‟米”…世界一うまい魚沼産コシヒカリ
ひとつは‟雪”…雪が積もるため信号は縦長
そしてもう一つは‟花火“である。
地域がらなのか、夏になると県内至るところで花火が上がっている。

その中でも越後三大花火といわれる「川の長岡」「海の柏崎」「山の片貝」は新潟県内だけでなく全国的に見ても屈指の花火大会である。

川の花火は慰霊の花火...観ている者の心に染みる
海の花火は感謝の花火...観ている者の目に焼き付く
山の花火は情熱の花火...観ている者の魂を揺する

恥ずかしながら私め、若かりし頃 花火師を夢見たことがありまして...
花火師の門を叩こうと片貝に行ったが、どの門を叩いたらいいか分からず諦めて帰ったという華麗なる前歴の持ち主でして...(*´Д`)

 気を取り直して...

新潟県小千谷市片貝
私めの家から車で1時間足らずのこの町が映画の舞台になる。その上 内容が花火の物語と知った時、当時の私めの驚きと喜びは測りしれませんでした。

当然公開日を待って鑑賞...と言いたいところですが...
当時の私めは「一人で映画館に行かれない」「邦画は映画館で観るモノじゃない」の二つの壁に阻まれ映画館での鑑賞は断念!
今なら...‟一人映画館”の壁は『デッドプール』に、‟映画館での邦画”の壁は『シン・ゴジラ』に壊してもらった...そう今なら間違いなく公開日鑑賞していたでしょう。

9月9~10日 片貝祭り...人口たった5000人のこの町の人達が、この日のために掛ける情熱は尋常ではない。
この町の人達にとって、この祭りは、花火は、特別なものである。

片貝祭りの花火のスポンサーは企業ではなくこの町の人たち!
一発一発に「長寿祈願」「誕生記念」「感謝の気持ち」「プロポーズ」…この町の人たちの気持ちが、願いが、魂が、夜空いっぱいに花開く。

この映画には、そんな片貝の情熱と魂が籠ってる。
病気を題材にしたお涙ちょうだいモノと舐めてかかったら大間違いのコンコンチキよ!
この映画のために髪の毛を剃り上げた谷村美月の意気込みを...
それに引き換え、まだブレイク前で長髪の剛力彩芽のチョイ役ぶりを思い知れ!

 (´;ω;`)ウッ…取り乱してしまいました

ギネス公認、世界一の正四尺玉...直径800mの大輪の花は片貝でしか観ることができない。
今夜も情熱のスターマインそして正四尺玉が片貝の空を七色に焦がします。

さあ、打ち上げ開始です!