みおこし

死海殺人事件のみおこしのレビュー・感想・評価

死海殺人事件(1988年製作の映画)
3.3
アガサ・クリスティー原作。今回の名探偵はポアロ!1974年版『オリエント急行殺人事件』ではアルバート・フィニーが演じていますが、本作では名優ピーター・ユスティノフがポアロ役。個人的にはかなりぴったり!

大富豪エルマー・ボイントンが亡くなり、後妻エミリーは遺書を弁護士に書き換えさせて莫大な財産を独り占めする。複雑な思惑の前妻の子供たちだったが、エミリーは気にも留めず家族旅行で世界を周ることを提案するが...。

タイトルからお分かりのように、死海のほとりで起きた殺人事件に、豪華客船を乗り合わせたポアロが絡み、真相解明に乗り出すというお話。
ローレン・バコール(また!)、アーサー・ギールグッド、パイパー・ローリー、キャリー・フィッシャーという豪華キャストがたくさん登場するのに、どこか地味な印象が否めないのはなぜなのでしょう...?色々調べたら、当時長らくB級映画を多く手がけていた映画会社キャノン・フィルムズによる作品とのこと、メジャー入りの第一歩として本作を製作していたようです。

殺人の動機は結構ショッキングだったのですが、トリックは正直ブッ飛びすぎていてそんな急に人を殺せないでしょ!と思わず突っ込んでしまいました(笑)。
そこまで長尺ではないからか、犯人が分かるまでもそんなに時間かからず、普段こういうのに鈍い私でも「この人かなぁ」と見当がつきました。
ポアロに見破られて、犯人が何か悟りを開いたような表情になるシーンはグッと来ました。

なかなかない、パレスチナでの観光シーンはレア。映画の中で普通にユダヤ教の方々を写真撮影して叱られるシーンがありましたが、今も昔も観光客のやることは一緒なんだなとトホホ...(笑)。
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