平久保百年子

ミスター・ミセス・ミス・ロンリーの平久保百年子のレビュー・感想・評価

1.0
男に飼われては捨てられる、癖のある野良猫のような女、千里(原田美枝子)と、ぶっきらぼうだがお人好しで訳ありの無国籍ゲイ、市雄(宇崎竜童)、とある事件をきっかけに十数億の金を手にした出版社勤務の男・三崎(原田芳雄)の三人がワケアリの十数億の金を使える金にロンダリングしようとチームを組んで画策するお話。つーか、そこに至るまでの1時間がもう長い長い。

とある事件がらみで三崎が横取りした十数億の金は実は番号が控えられていて、使うに使えない金だったため、一計を講じてその金を「偽札」と偽って、宗方という男に買い取ってもらう作戦を立て実行に移るんだけど、話があっちこっち寄り道する。

そして千里の裏切り?で物語は終わる。十数億の金は市雄の元恋人(?)高森とその一味が千里の手引きで、物語の前半で出てきた下村の元へ持っていってしまう。そして下村は死ぬ。下村の死体と同衾する千里。千里のマンションに残された市雄と三崎は手錠で繋がれたまま、鍵がないので繋がったまま街をうろうろ。終。

ていうか宇崎竜童、全然ゲイにもオカマにも見えない。名古屋章のオカマの芝居とは雲泥の差。

千里が持っている別れた男の部屋の鍵。返さず持ってるのもどうかしてるけど、その鍵使って不法侵入室内物色窃盗ってすごいね。盗む行為がすごいってんじゃなくて、1980年でさ、あの頃の日本って賃貸マンションとか居住者変わるときや鍵預けてる女と別れた後とか、鍵の交換しないもんなの?

ドジを踏んでやらかしちゃった千里を怒り心頭で布団にくるんで追い出そうとする市雄。緊迫のシーンなのに原田美恵子の顔が笑ってるのバレバレだよ〜。真面目にやってくれよ〜。

聞き分けのない女の顔にバターをベチャァ。乳毛プチンップチンッ。悪いエメリカ人wwww退屈で冗長な時間のハザマに時折投下されるコント風味のシーン。時々湧いて出る謎のロックバンド。

千里、市雄の部屋でスリッパを床に釘で打って固定→帰宅した市雄がそれと知らずスリッパを履く→「あっあっあっあっ」→転倒のシーンは唐突すぎて意味不明でしばらく笑いが止まらず、その後の話が全然入ってこなかった。あのシーンだけ面白かった。