ヒメ

約束の旅路のヒメのレビュー・感想・評価

約束の旅路(2005年製作の映画)
4.5
監督 ラデュ・ミヘイレアニュ

エチオピア難民の事はたまたま
数年前に知花くららサンの講演を
聞いて少しは知っていたけれど
(WFPが今月ノーベル平和賞を
受賞)「モーセ作戦」による
イスラエルに移民した人々の
苦境などは全く知り得なかった
世界でした。

自分をユダヤ人と偽り
肌の色、移民、様々な差別を
受けながら"自分はだれなのか"も
わからなくなってしまうシェロモ

見ていて本当に心が痛くてなって
しまったけれどそれ以上に強く
心に響いたのは養父母その家族や
恋人友人たちのシェロモに対する
人々の温かな愛。

「生きてなにかになるの。
戻ってはだめ」

二度と会えないとわかっていても
息子を救う為に手放した母

僕の太陽だった母はいつしか
僕を見守る月に変わっていた。

地を踏みしめたあの裸足。
新しい世界で何になるのかを
見つけたシェロモがかっこいい。
(赤い肌になったシェロモには
きゅんです)

愛すること。信じること。生きること。
希望の光を与えてくれる映画でした。
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