Cem

いとしの君へのCemのレビュー・感想・評価

いとしの君へ(1980年製作の映画)
5.0
車椅子の弟ロシュフォールの介護に人生を捧げ、結婚もせず未婚のシモーヌ・シニョレ。落ち着いた二人の会話が心地良く、フィリップ・サルドの音楽が美しく贅沢。
波の音、カモメの鳴き声、ブルターニュの海辺が素敵。手紙というのはその人の本心や優しさが滲み出るもの。偽名を使い弟と文通を始めるも、弟は姉と知らず文通相手に恋をしてしまう。姉は少なからず弟にたいして恋心があったのだろう。それ故にラストは哀しすぎる。素直に感情を表現できるチャーミングなデルフィーヌ・セイリグに嫉妬するシモーヌ・シニョレは貫禄がありちょっとコワイ。郵便局で手紙を待ち続ける女やマウントする女が出てくるのもオモロイ。
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