【アングラ小芝居】
大島渚。いわゆるアート系映画にかぶれてた頃は好きだったが、今観ると時代錯誤的でダサい表現も多い。いくら発想が奇抜でも表現されたものがくだらなければ何の意味もない。
主人公たちが喋っている台詞の棒読み感(左翼用語全開)と自主制作映画感満点な安っぽいモノクロ映像が寒々しい。せいぜい誇大妄想狂が作りそうな理屈っぽい学生映画でしかない。
共同脚本を手掛けるのは『20世紀ノスタルジア』などの鬼才、原將人。本作は60年代後半、ヴェンダースやベルトルッチと同時期に出現した低予算アートフィルムの先駆的作品となっており、現在につづく観念的なミニシアター系邦画(テアトル新宿で掛かるタイプの)祖先である。
ゴダールにしろ大島にしろ、前衛的過ぎると却って映画が不自由になってショボくなるんだよな。この独善的主人公、元木象一(チンケな自己満足オナニー野郎)のトチ狂った行動には吐き気を催してくる。勝手に絶望してろ!
アート映画にかぶれてた頃の自分の恥ずかしい側面を見せつけられた感じがして嫌だった。若い人は興奮するんでしょうが、今となっては…?😓