東京戦争戦後秘話 映画で遺書を残して死んだ男の物語の作品情報・感想・評価

東京戦争戦後秘話 映画で遺書を残して死んだ男の物語1970年製作の映画)

製作国:

上映時間:94分

ジャンル:

3.7

「東京戦争戦後秘話 映画で遺書を残して死んだ男の物語」に投稿された感想・評価

otom

otomの感想・評価

4.0
久々の鑑賞。ひたすら描写される東京の風景、そして無名の役者(棒)。一時代の挫折者達の虚無感と言ったらない。何だかホラーな話の筋で武満徹のサイケな音楽も良く合っている。レクイエム感は半端ない一本です。良作。
若者たちは棒読みで国家権力などについて語り合う、武満徹の音楽が流れるなか女の子は映像を自らの裸体に映す。アヴァンギャルドなのか、いや、ドラマチックでもある。
冒頭の演出とか役者の演技とか、学生の撮った自主映画っぽいぞと思ったけど、この「これでいいんだ」感、やはりこれは大島渚映画なんだ。
昔はほとんど好きな映画が無かった大島渚、この作品も例に漏れず昔嫌いだったのだけど、最近ようやく楽しみ方がわかってきた気がする

というのもこの作品等60年代の大島渚の映画には役者の演技があまりに酷くて見るに耐えないと思ってしまい、今見ても言い回しが単調で下手という印象は拭えないのだけど、逆に近頃はその台詞の下手な感じが独特の雰囲気を醸し出しているように思え、一周回ってそれが面白いと感じられる

しかもそれでいて映像は女の裸体に映写されたフィルムが映る場面等情緒溢れて見事なシーンばかりで、この映像的秀逸さと演技の拙さが絶妙なコントラストを齎しているのもまた面白い

副題にもなっている映画を遺書にする男ってのも共感が抱けて良いし、超現実的な展開も好みだったし、学生運動とかどうでもいいという気分に反し全体的に面白味の感じられる映画だったのだけど、今なら他の大島渚作品も同様に好意的に見れそうな気がするし、netflixで鑑賞できる分だけでも試しに見直す必要がありそうだ

このレビューはネタバレを含みます

ラストムービー。
自殺した男が残した、風景だけが写るフィルムの意図を探る…という一種のミステリー風だけれど、自分の頭では難しすぎた。
見終えてネットを巡回し何となく理解に近づいた様な気になっている。

俳優でない出演陣によるぶっきらぼうな棒読み台詞は演じる者には出せない迫力がある。
当時の学生運動について分からないながらも、とても刺激的だった。
大島渚監督が描いたフィクションとノンフィクションの狭間、という感じの映画だった。

冒頭、「俺のカメラ返せよ!」というやりとりが手撮りカメラで撮影されていたが、その撮っていた男はビル屋上から飛び降り自殺してしまう。

その男は自殺した時間には仲間と居た、という議論。
難解な言葉続出。
飛び降り自殺した男の恋人なる女が、遺書がわりの映像の前で裸になって映像を身体に受ける、といった前衛的な表現もあり。
この女、次々とレイプされたりもする。 …といった具合に展開していくが、途中で代々木公園あたりのデモ隊と機動隊などの諍いが映されるあたり、大島渚は常に日本という国家権力との闘争意識を持っている気がする。

ただ、映画作品としては、一般受けするものではないだろう。

<映倫No.16409>
床ずれ

床ずれの感想・評価

4.0
都市をさまよう亡霊を追いかけて行く。死んだ元カレが撮影した映像のスクリーンの前で自慰する女のエロさよ。何より武満徹の音楽がカッコよすぎる。ヴェルヴェッツみたい。
げん

げんの感想・評価

-
奇妙に進む幻想の中、みたいな印象。

この時代のモノクロのATGはホントクセになる。
暗さや冷たさが味わい深い。
砂場

砂場の感想・評価

3.8
トリューフォーの「アメリカの夜」とか、映画を撮る映画には傑作が多いと思う
それは批評性をどっか帯びていたり、冷めた目で映画を見てる故に映画愛が溢れているのかも

本作も、紛れもなく映画を撮る映画の傑作!!

インディーズ臭がプンプンするが50年近く経っても見られる先鋭性がある
タネも仕掛けも、何が起こったかすらわからない手品のようだったし全然わからない。夢みたいな曖昧さだけど夢みたいなシーンがあった。
映画製作に没頭する主人公が、突然「あいつ」の幻想に取り付かれる話。
その「あいつ」が自分のカメラを奪って「遺書」として何かを撮影しビルの屋上から自殺したっていうのだ。。
自分の彼女も「あいつの恋人」という始末。。

大島監督…
何とも支離滅裂で僕にはちょっと付いていけそうにありません。。

それでも彼女さんは主人公に付き合い「あいつ」探しを手伝ってあげるという。。

最後は良くありがちな悲しいオチ。。

どうもこの60年代前後の学生的映画って役者が棒読みなんですけど、、これは下手なのか、それとも実際こういうしゃべりが主流だったのか謎である。。

でも、小津安二郎監督とか増村保造監督の一流役者はちゃんと活き活きしてもんなぁ。。そこが毎回気になる。。
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