東京戦争戦後秘話 映画で遺書を残して死んだ男の物語の作品情報・感想・評価

東京戦争戦後秘話 映画で遺書を残して死んだ男の物語1970年製作の映画)

製作国:

上映時間:94分

ジャンル:

3.7

「東京戦争戦後秘話 映画で遺書を残して死んだ男の物語」に投稿された感想・評価

このレビューはネタバレを含みます

ラストムービー。
自殺した男が残した、風景だけが写るフィルムの意図を探る…という一種のミステリー風だけれど、自分の頭では難しすぎた。
見終えてネットを巡回し何となく理解に近づいた様な気になっている。

俳優でない出演陣によるぶっきらぼうな棒読み台詞は演じる者には出せない迫力がある。
当時の学生運動について分からないながらも、とても刺激的だった。
大島渚監督が描いたフィクションとノンフィクションの狭間、という感じの映画だった。

冒頭、「俺のカメラ返せよ!」というやりとりが手撮りカメラで撮影されていたが、その撮っていた男はビル屋上から飛び降り自殺してしまう。

その男は自殺した時間には仲間と居た、という議論。
難解な言葉続出。
飛び降り自殺した男の恋人なる女が、遺書がわりの映像の前で裸になって映像を身体に受ける、といった前衛的な表現もあり。
この女、次々とレイプされたりもする。 …といった具合に展開していくが、途中で代々木公園あたりのデモ隊と機動隊などの諍いが映されるあたり、大島渚は常に日本という国家権力との闘争意識を持っている気がする。

ただ、映画作品としては、一般受けするものではないだろう。

<映倫No.16409>
床ずれ

床ずれの感想・評価

4.0
都市をさまよう亡霊を追いかけて行く。死んだ元カレが撮影した映像のスクリーンの前で自慰する女のエロさよ。何より武満徹の音楽がカッコよすぎる。ヴェルヴェッツみたい。
げん

げんの感想・評価

-
奇妙に進む幻想の中、みたいな印象。

この時代のモノクロのATGはホントクセになる。
暗さや冷たさが味わい深い。
トリューフォーの「アメリカの夜」とか、映画を撮る映画には傑作が多いと思う
それは批評性をどっか帯びていたり、冷めた目で映画を見てる故に映画愛が溢れているのかも

本作も、紛れもなく映画を撮る映画の傑作!!

インディーズ臭がプンプンするが50年近く経っても見られる先鋭性がある
タネも仕掛けも、何が起こったかすらわからない手品のようだったし全然わからない。夢みたいな曖昧さだけど夢みたいなシーンがあった。
映画製作に没頭する主人公が、突然「あいつ」の幻想に取り付かれる話。
その「あいつ」が自分のカメラを奪って「遺書」として何かを撮影しビルの屋上から自殺したっていうのだ。。
自分の彼女も「あいつの恋人」という始末。。

大島監督…
何とも支離滅裂で僕にはちょっと付いていけそうにありません。。

それでも彼女さんは主人公に付き合い「あいつ」探しを手伝ってあげるという。。

最後は良くありがちな悲しいオチ。。

どうもこの60年代前後の学生的映画って役者が棒読みなんですけど、、これは下手なのか、それとも実際こういうしゃべりが主流だったのか謎である。。

でも、小津安二郎監督とか増村保造監督の一流役者はちゃんと活き活きしてもんなぁ。。そこが毎回気になる。。
ひどいセリフ演技映像の映画を試みとして作ってもそれが面白いかは別
 大島渚の60年代学生の風、ロストフィルム



 2012年7月30日 16時12分レビュー

 

1970年脚本原正孝、佐々木守。音楽武満徹。美術戸田重昌。監督大島渚。

渚との出会いは、「メリークリスマス」から。

タケチャン見たさに見たら強い異国ファンダメンタルな傷を負わされた「戦場のメリークリスマス」だった。

勿論「愛のコリーダ」と「愛の亡霊」でよっぱら衝撃で殴られたのは言うまでもない。

創造社時代の大島渚を「やっとわかりかけてきたから」見てみようシリーズ

1960年代「松竹ヌーヴェルヴァーグ」と名づけられた大島松竹時代

松竹を離れ、自社「創造社」を構え、作りたい作品を作っていた大島渚

今まで
学生運動の象徴絵画を作品連発していた画家・横尾忠則が
ヌーヴェルヴァーグゴダール風な大島カッツにまみれ新宿学生風俗を闊歩する
素晴らしき新宿の風「新宿泥棒日記」

それはコントか?哲学か?
いやはや朝鮮!戦争!生か死刑か?
絞首刑から思索談義「絞私刑」

を鑑賞してきました。

こちらも一回挫折済み。東宝ビデオの赤と緑のなんともオドロしいビデオジャケット、素人っぽい作品?成人指定?「むむむ!」と思いながら鑑賞となりました。



いやーまず、音楽の武満徹のなんともソフトボッサァのような涼しい音楽が素晴らしいのなんの。

本作物語とまあそぐわないこの涼しさが逆に凄い!

そして タイトルとまあ内容がまた相まってないこのコジンマリした学生映画風なお話でした。

まさしく「戦後秘話」なんて言うよりも

大島渚のロストフィルム、あのフィルムはいずこ?

あの学生の
あいつの
撮った映画は
何を映し

何を訴えたかったの?
映画は娯楽か?
闘争か?
表現手段か?
ポエムか?
詩か?
死か?

若きカップル追い求めるストーリーてな感じ。

本当に小品な学生映画のようで思索試作した映画でした!

大島渚監督の映画ってやっぱり若者の映画

青春映画ばかり作っているんですよね、結構意外です。

本作もタイトルからは何か「戦争」の後日談的なノンフィクション映画に見えそうですが、

蓋を開けると

いつもの大島アプローチの試作的映画であり、青春映画でありました。

ある意味60年代の学生の雰囲気や対峙していた問題、会話がリアルに収録されていると思います。価値ありです。

実名を挙げて映画、映画人を考え、こねくり回しぶつかっている若者の気風が映っていた気がします。

それは今の「金と物と携帯電話がある」学生とはやっぱり違いますよね。立派な青春映画として残っていると思います。

物語は自殺したとある学生、彼らグループのとあるカップル。
その失われたフィルムを巡り、
恋に
謎に
路に
言葉に
フィルムをかざし、
風景に身を投じていきます。

とってもサッパリした学生映画であり、それは武満さんの素晴らしい音楽があったからだと思います。

うしなわれたあいつの秘話とは?

それは彼らに何を魅せるのか?

小品ながらも意欲的でとっても良かったです。



さて
大島渚が魅せる

1960年代のフィルムの風

東京学生のロストフィルム
学生の声と対決と学生運動のあれやこれや

あの映っているものはなんのか?

ぜひご覧ください!
菩薩

菩薩の感想・評価

3.7
学生運動は敗北し、革命は幻想に終わった、ってことですかね。
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