東京戦争戦後秘話 映画で遺書を残して死んだ男の物語の作品情報・感想・評価

東京戦争戦後秘話 映画で遺書を残して死んだ男の物語1970年製作の映画)

製作国:

上映時間:94分

ジャンル:

3.6

「東京戦争戦後秘話 映画で遺書を残して死んだ男の物語」に投稿された感想・評価

dude

dudeの感想・評価

3.7
映画と虚偽記憶、エピゴーネン。主人公の喋り方がベジータに似てる気がしてくる。
食塩

食塩の感想・評価

3.9
闘争は終わりー!
学生はヘルメット脱いでちゃんと社会性を身に着けろー!と言われたような気分
これまでの大島渚の映画論というか、実践してきたことの敗北宣言というか。
映画へのアンチテーゼだったり、フィクションの解体みたいなことを、自らがこれまでやってきた手法を駆使して挫折感を表している映画だと思う。

映画を遺書にして死んだ友人。
その死に取り憑かれ追いかける主人公。
その中で繰り広げられる「映画とは?政治とは?」という議論。
若者たちと自分の中で、若者文化、学生運動、そして、その映画を政治的な手段としての文法を構築すること。
それらが、結局は議論でしかなく、自分も、篠田正浩も、吉田喜重も、旧左翼も所詮はマスターベーションじゃないか、と、自虐してみせる。
そして、それらのメタ構造が、映画の悪夢そのものだ、と喝破している構成。
そして、ラスト。
映画を追いかけて自死した友人と重なる。
映画によって敗北し、破産し、殺される。

ゴダールに先駆けた大島渚が、ゴダール的に「勝手にしやがれ」なエンディングで、面白かった。
最初のシーンの吸引力から、訳の分からぬ世界に引っ張って行かれる感じ、最高。

ATG大全集@シネ・ヌーヴォ
小林正樹監督が第二次世界大戦後に人々が引き続き抱え持った怨念を「日本の青春」で描いたのと同様、この作品では大島渚監督が成田闘争後の若者の心の置きどころの難しさや混乱を表現する。
この作品全体の多くを占めるはずである脚本を書いたのは、最近京都で火事に遭った映画監督である。
成果の上がらない「行動」を繰り返すより、私的ノスタルジーへの回帰を潔しとしたがる、後ろ向きな姿勢が漂う。
理屈を弄ぶ学生運動家を擁護するようで、実は幻滅している。
個と全体の間で引き裂かれていく者の内面が、焦燥と共に綴られていく…。

近年も流行った「分身もの」のドラマツルギーを脚本の中心に据えているが、全体的にはタイトルが完璧すぎて、内容のすべてを要約してしまっている感じ。松竹→ATGと場を移し、監督はよりリアルでアーティスティックな『青春残酷物語』を撮りたかったのかもしれない。

ゆえにデティールは、素晴らしい。互いを傷つけ合うような男女の交歓に、堂々巡りの押し問答が独白のように被さる場面は、うっとりするほど官能的だ。やり場のない怒りに満ちた若者たちの性を、これ以上は望めないほど理想的に映像化する手腕は、超一級!サイケ+音響のようなOSTもカッコいい。
誘拐→輪姦という、ポルノ映画を牽制するような過激濡れ場も含まれていたが、当事者の目に映る反転した高速道路は、すべての劣情を封じ込めるほど静かで、荒涼としていた。
Hawkwind

Hawkwindの感想・評価

2.5
無名俳優のみをキャストに揃えたセミ・ドキュメンタリー風作品。
今となっては学生運動のパロディ・ギャグにしか感じない前半の学生達の会話がなかなか面白いが、終盤になると物語が暴走してついて行けなくなる。
難解な部分も多いけれど、1970年という近代でも稀な混沌とした時代を描いたという意味では一度は観ても良い作品。女子学生ヒロインの初々しい可愛さも印象に残った。
barakachan

barakachanの感想・評価

3.6
私には難しくて、正直良くわからなかった
でもこの分からないことを大真面目に、青春というか命をかけて議論して、立ち向かう時代だった、でもそれが外からみると若干滑稽であることを伝えたかったのかなぁ
時折戸田重昌の美術が光る

今日は六四
天安門事件のあった日だ
熱い時代も移りゆくのかな 悲しい
ri

riの感想・評価

2.0
アンスティチュ・フランセ東京にて。

私は何を観たんだ?
この世に風景がある限り、どうやら「あいつ」はいるらしい。そしてどこにもいないらしい。
大島渚監督が描いたフィクションとノンフィクションの狭間、という感じの映画だった。

冒頭、「俺のカメラ返せよ!」というやりとりが手撮りカメラで撮影されていたが、その撮っていた男はビル屋上から飛び降り自殺してしまう。
その男は自殺した時間には仲間と居た、という議論。難解な言葉続出。
飛び降り自殺した男の恋人なる女が、遺書がわりの映像の前で裸になって映像を身体に受ける、といった前衛的な表現もあり。
この女、次々とレイプされたりもする。
…といった具合に展開していくが、途中で代々木公園あたりのデモ隊と機動隊などの諍いが映されるあたり、大島渚は常に日本という国家権力との闘争意識を持っている気がする。

ただ、映画作品としては、一般受けするものではないだろう。

<映倫No.16409>
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