Omizu

香魂女-湖に生きるのOmizuのレビュー・感想・評価

香魂女-湖に生きる(1993年製作の映画)
3.7
【第43回ベルリン映画祭 金熊賞】
シェ・フェイ監督が手掛けた人間ドラマ。中国映画の本作、そして台湾映画のアン・リー『ウェディング・バンケット』と金熊賞を分け合ったという珍しい回だった。

とにかく撮影が素晴らしい。湖のすぐそばにあるゴマ油製造所を中心とし、拗れた愛を叙情的にみせている。

ただし物語自体は展開が地味すぎる。面白くなる一歩手前で引き返すような展開が多く、正直終盤までは退屈してしまった。

良い映画なのは間違いなく、正統派な演出で安定感がある。湖を活かしたロケーションも素敵。

終わり方がよく、自分を押し殺して生きなければならない女性たちの想いが重くのしかかる。ある意味では女性の連帯を描いた作品と言えよう。
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