この設定、裕次郎ぽいけど吉田喜重がそうなるわけがない。子どもらとの距離感寄せずに等身大で怒鳴り散らしたり怒りに震えたりまったく説教臭くならない早川保さん。18人の不良たちがゾロゾロ動くシーンは全部イイ。呉の郊外の山の方にある蒲鉾型の宿舎、坂道のロケーション。香山美子の母親が三原葉子、そのまた祖母が浦辺粂子、遺伝子の感覚が狂う。そんで殿山泰司の妻？高校教師が根岸明美なのも調子が狂う。女子バレー部と18人のグダグダの試合、応援バンドは北九州への壮行演奏も務める。早川さんの結婚式も別れの見送りも言葉ひとつ交わさない（まともな会話もできない連中）演出がまた憎らしいくらいに良い。ギターひかない平尾昌晃も。
