KARIN

パプリカのKARINのレビュー・感想・評価

パプリカ(2006年製作の映画)
4.0
今敏の作品初鑑賞。
日本のアニメならではの雰囲気と壮大な世界観。
ただただ圧巻でした!!

この映画のテーマは
「夢が奪われる、侵されていく」だったけれど、それには表面上の意味と暗喩的な意味、ふたつを含んでいた。
文字通りストーリーの中では夢の中に入り込める装置を巡ってサイケですさまじい戦いが繰り広げられるんだけど、窮地のなかで主人公たちを救うのはいつも、夢を捨てきれない大人たち。

大人になって夢を捨て
それを後悔する人たちの現実逃避と
現実と向き合い夢を再び見出した
「続き」が戦う。
そんなことを伝えたいのかなと意味ありげな台詞たちに耳をすませていました。

ぶつ切りな感じで始まった最初のシーンから、
ハラハラドキドキのラストシーンまであっという間。散りばめられた伏線が増えていって、なぜか暖かい気持ちになってしまう。
気持ち悪くて奇妙なのに、すごく優しくて癒しになる、摩訶不思議な作品でした。
KARIN

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