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パプリカのokunichanのレビュー・感想・評価

パプリカ(2006年製作の映画)
3.8
夢と現実が入り混じる、独創的な世界観。

音楽担当の平沢進さんの楽曲を初めて聴きましたが、中毒性の象徴みたいな曲ですね〜作品の世界観そのままで。
他ではあまり聴いた事のないような作風にちょっと興味が湧いて、YouTubeへ見にいったんですが、PVやライブ映像がイメージしていたものと全く違い、さらに独創的でもっと驚きました(笑)…天才奇才とはこういう人の事を言うんだろうなぁ。

「敦子が私の分身っていう発想はないわけ?」

印象に残る作中でのパプリカのセリフに、荘子の有名な説話「胡蝶の夢」を連想。
「夢で蝶になってひらひら飛んでいたところ、目が覚める。はたして自分が蝶になった夢をみたのか、それとも今の自分は蝶がみている夢なのか」

幼少期のお釈迦様は、うとうとと昼寝をした束の間、自分は今まさに鳥になりその生涯を全うしてきたのだ、と話したとか。

アインシュタインが相対性理論を思いついたのも、メンデレーエフが周期表の着想を得たのも、ビートルズのイエスタディがうまれるきっかけも、なんと全て夢の中なんだそう。

夢って何なんでしょう。不思議だなぁ。
記憶や欲求、電気信号と言ってしまえばその側面もあるのかもしれないですが、もしかしたら本作のように、夢と現実をわける概念さえ違っているのかもしれないですね。
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