フラワーメイノラカ

愛は静けさの中にのフラワーメイノラカのレビュー・感想・評価

愛は静けさの中に(1986年製作の映画)
3.8
彼女は水の中のナイフのように。

思っていた以上に温かみのある恋愛映画だった。
どう転んでも批判が生まれるであろうテーマだが、教師ジョーンズの目線で誠実に向き合っている。彼はときどき間違いを犯すが、なによりもまず、生徒やサラと共にあろうとする。

実際に聾唖者であるマーリー・マトソン。
原作である舞台から抜擢された演技力は本物で、映画初主演ながら、その年のアカデミー賞主演女優賞に選ばれたほど。
反抗しながらもジョーンズに惹かれてしまう、その等身大さ、真夜中のプールで孤独に沈むその姿は切なく、また美しかった。