ひろくん

私は二歳のひろくんのレビュー・感想・評価

私は二歳(1962年製作の映画)
2.8
子供の視点は僕たち大人にはもうわからないもので、おぼろげに何かのきっかけで、例えば僕であれば産まれた年に放映されていたカクレンジャーは大人になってから見て覚えていたし懐かしかった(遡ってジュウレンジャーまで見覚えがあったのでVHSの可能性が高いが)。だけど、覚えていて懐かしくても当時それをどのように見ていたかどういう感情を抱いたかは覚えてない。この映画では子供の視点だけ言えば終始「こう思ってたら嫌だ」のアテレコで、三日月を見て「バナナのお月様」と形容して少々サイケな映像が展開されるあたりが正解じゃないけど近しいのかな。大人が広い世界をガチガチのしがらみで狭めて見てしまっているとしたら子供は狭くても何にも縛られず広げて見ていると思うし見ていて欲しいなという願望。
それよりも、とにかく、「親」がリアルに描写されていて、父であったり母であったり姑であったり。親あるあるが秀逸で、コッテコテだった。子はかすがいとはよく言ったものだが、子供きっかけで始まった喧嘩でも子供の笑顔ひとつで収まってしまう様子などは見ていて微笑ましかった。
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