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黄金のDのレビュー・感想・評価

黄金(1948年製作の映画)
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クラシック映画の名作として名高い本作は、人間の欲望について、その人物がもつ本性を鋭く暴く不変の真理を描いているため、時を超えてなお黄金のごとく輝き続ける至極の逸品となっている。

主要な3人の登場人物が宝探しに出かけるというシンプルなストーリーながら、その性質が三者三様であり、非常にバランスがよい。

ダブズ役のハンフリー・ボガートはハードボイル路線ではなく、人間の欲望がギラギラ滲みでた欲に取り憑かれたキャラクター。

そんなボギーと連れ添っているボブ・カーティン(ティム・ホルト)はあまり目立たないが、調整役を堅実にこなしている。

特筆すべきは、初老ハワード役のウォルター・ヒューストン。ジョン・ヒューストン監督の実父ウォルターが説得力のある役回りを見事にこなし、アカデミー助演男優賞を受賞。

そんな本作をまとめあげた監督・脚本は、ジョン・ヒューストンで、親子で監督賞・脚色賞と助演男優賞を受賞してしまっているだから、凄い!

ラストシーンも実に古き良きアメリカ映画らしいさわやかな名シーン。

尚、序盤に登場する白スーツ姿のアメリカ人は要注目!ヒッチコックのようなカメオ出演がみられる。

【アカデミー賞映画】最低限みておくべきハリウッド黄金時代(1930年代〜1950年代)10作品・古き良きアメリカ映画まとめ
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