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ドゥ・ザ・ライト・シングのakqnyのレビュー・感想・評価

ドゥ・ザ・ライト・シング(1989年製作の映画)
4.0
今この時代でも人間は何も変わっていないな。問題の本質から目を背け、わかりやすい大きな違いを主語にしてしまう。

もし神がいるならなぜ肌の色が違う人を作ったのだろうか。人間はその違いをなぜ受け入れられないのだろうか。と映画を見ながら考えた。
LOVEとHATE。そのどちらも持つのが人間で、だからこそ二項対立的な善悪はないはずなのに。問題はある拍子に大勢のHATEスイッチが入ってしまうこと。HATEは主語が大きいほど連鎖するから。

それでも世の中の人がHATEじゃなくてLOVEで考え動くようになれば全てうまくいくのに、、なんて考えてしまう。


個人的には仮に暴動を起こしてでも力を誇示する強硬的なやり方より、面と向かって対話するようなやり方が正しいと思ってるので、マルコムXを引用するスパイク・リー監督の思想とこの映画の意図とは、少し違うと思った。
「正しいことをせよ」という、その正しさは誰しもが違うからこそ、対話が必要なのだと(アジア人で日本に住む自分は)思うけれど、彼らが背負ってきた歴史は対話しても何も変わらなかった歴史だと思うから、その理解は必要なのだろうな。。
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