ヤスヤス

ドゥ・ザ・ライト・シングのヤスヤスのレビュー・感想・評価

ドゥ・ザ・ライト・シング(1989年製作の映画)
4.1
スパイク・リー作品初鑑賞。人種差別を扱っている作品程度の予備知識しかなかったので、後半の展開は衝撃だった。
監督特有のセンスなのか、全体を通して醸し出される雰囲気が独特で、惹きつけられる。特に登場人物の会話を通して、日常や人格、思想に至るまでが浮かび上がり、巧みさを感じる。
正直、日本人には実際の肌感覚として、この種の人種差別問題は分かりづらいが、それでもなお、偏見や差別に基づく日常に潜む緊張感、小さな憎悪の蓄積などをリアルに感じさせるところが凄い。
本作がロサンゼルス暴動前の作品であることも興味深い。
この作品を観ると「クラッシュ」で感じた一縷の希望さえも、甘っちょろいのかと思ってしまう。
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