話題のポンジュノ監督作品。
タイトルがまさにすべてを物語っている。「母である」ということを極限まで全うしようと地を這い息子を守り抜く姿を見て、自分が腹を痛めて産み落とした生命と対峙したときにあふれ出る母性、ある意味妄信的ともいえるその本能の前では、道徳なんて概念1ミリも意味をなさないしそんなもの介在する余地もないと思った。前半は割と軽くて鈍い進行なので少し気が散ってしまった箇所もあったが、ラスト数十分の畳みかけるような狂気の洗礼に鳥肌が止まらなかった。
"身代わりの彼"と面会したときの母が、一番見ていて辛かったな...
