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遊星からの物体Xのtyapiokaのレビュー・感想・評価

遊星からの物体X(1982年製作の映画)
3.6
寄生系エイリアンのお手本。殺すのは難しくないレベルだからこそ、擬態し、疑心暗鬼にさせることで恐怖の度合いが増す。ミミズというか、中身にも中身があるようなデザインもグロテスクでよい。序盤の犬の演技もよかった。心臓マッサージからの腕ガブリシーンもなかなか見応えがある。登場人物が多く、これといって誰にも感情移入できないが、だからこそ全員疑わしくもうつる。寄生されているかの見分け方や、判断能力、覚悟などは割に高く、足を引っ張る奴も特にいない印象。CGではない時代のクリーチャーの姿が妙な生々しさで面白い。ラストの余韻、寄生されているのか、されていないのか、なかなか渋い。音楽で不安をあおるのもよかった。しかし、映像の質感なのかテンポなのか古臭さは当然あり、そこを超えて好きになれるかというと難しかった。終わり方は印象的でカッコよく、渋い。
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