キミシマユウキ

遊星からの物体Xのキミシマユウキのレビュー・感想・評価

遊星からの物体X(1982年製作の映画)
3.9
1982年の南極。ノルウェーの部隊を全滅させた謎の生物がアメリカの部隊にも紛れ込み、人間に変身することが出来て……


『ニューヨーク1997』のジョンカーペンター監督によるSFスリラー映画。
漫画『寄生獣』のアイディアの元になっていることでも有名。
近年の『遊星からの物体X ファーストコンタクト』の方だけ見ていたのでコチラも鑑賞。


侵略SFの新古典!(らしい)
と、とんでもないもんを掘り起こしちまったぜ……

とにかく82年の映画としてはあまりにもリアルで気持ちが悪いモンスターの造形に驚かされた。
映画やゲームの『バイオハザード』シリーズに出てくる犬のモンスターや先述した『寄生獣』、その他数え切れないほどの"変身系化け物"に影響を与えていること間違いなしだろう!とにかく生温かさやネットリした質感まで画面越しから伝わってくるリアルさで特撮には拍手を送りたい!
もちろんスリラーとしても優秀で

"誰が敵かわからない"

という心理的スリラーを自然と作り出せちゃうところも後世の映画に多大な影響を与えているはず!
あと忘れちゃいけないのが音楽!
レオーネ監督のマカロニ・ウェスタンを支えた偉大な音楽家エンニオ・モリコーネが不気味な雰囲気のBGMでより映画を盛り上げていた!

主演は『ニューヨーク1997』のスネーク役カート・ラッセル。
めっちゃ髪の毛と髭もじゃもじゃだけどかっこいい。なんか最近のアシュトンカッチャーにちょっと似てると感じたけど気のせいかな?
あとは特に知らない俳優陣でした(雑)

とにかくリアルすぎて気持ち悪いモンスターと誰が敵かわからない恐怖を楽しめ!寄生獣を見る前にこれを見るべし!(今更)

SFスリラー好き、気持ち悪いモンスター造形が見たい方、そしてモジャモジャのカート・ラッセルのファンの方にはオススメの作品。