お勉強太郎

遊星からの物体Xのお勉強太郎のネタバレレビュー・内容・結末

遊星からの物体X(1982年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

好きな部分を羅列することは出来るが、なんで好きか聞かれると何も言葉が出てこない。とにかくこの映像そのものが体にじくじく染みてクセになってしまった。

主人公が有能&無慈悲でイライラゼロ。
クリーチャーの造形が素晴らしい。
女性0子供0イケメン爽やか好青年0、疲れた雰囲気のむさい男しか出てこないので、観る側が登場人物にあまりバイアスをかけられず、皆が平等に疑い合う様子に説得力があり、誰が“それ”なのか本当に分からない。
全体通して緩急効きまくり。
過酷な環境も好み。

針金を火炎放射器で炙ってシャーレの血液にジュッなんて阿呆みたいなことを真っ剣な顔でやっていて(無論真っ当な理由があるのだけど)ニヤニヤが止まらない。

初見こそ「これで終わり!?」と驚いたけど、あのラストでなきゃここまで好きになっていなかった。あの後どうなったのか分からないから、ふと思い出して2人のことを考えてしまう。これを一生やっていたいので、ジョン・カーペンター監督は解答を墓場まで持っていってください。

モリコーネの音楽も相まって、静かで寒そうで印象的なエンディング。
毎年冬、本格的に寒くなったら観る映画。
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