Joker

遊星からの物体XのJokerのネタバレレビュー・内容・結末

遊星からの物体X(1982年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

「エイリアン」を彷彿させるようなSFホラーで終始緊張感があって非常に面白かった。

SFXを駆使した「物体」が変異するシーンの気持ち悪さはトラウマレベルだけど、今まで見たことのない驚きだったり、どこか面白みがあってもう一度観てみたくなるような出来の良さだった。

この映画が他のSFホラーと一線を画しているのはエイリアン(物体)を強力なエイリアンではなく動物や人間に変身することができるものにした点だと思う。
そうすることで、エイリアンが迫り来る恐怖だけでなく、自分たちの中にエイリアンが紛れ込んでいるかもしれない恐怖とそれからくる仲間への不信と仲間割れが生まれ、恐怖心が一層強まると共に追い詰められた人間の心理描写が濃くなり、映画に緊張感と深みが増していたと思う。

個人的に最後に敵をやっつけてハッピーエンドより、敵に本当に勝ったか分からない(最後に残ったチャイルズが「物体」である可能性もある)エンディングが「物体」の強さを再強調し、これから起こり得る恐怖を想像させるようで良かったと思う。

伏線を張った不気味なオープニングから始まり、SFXを駆使した映像と緊張感が終始あり、2つの解釈の余地があるエンディングと全体的に完成度が高かったと感じた。

数多くのSF作品の中でもこれは名作の域にあると思う。
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