コータ

地獄の黙示録のコータのレビュー・感想・評価

地獄の黙示録(1979年製作の映画)
4.5
〈理性が野生と化すとき〉
ジョセフ・コンラッドの名著『闇の奥』の映画化。メガホンをとったのは『ゴッドファーザー』のF.F.コッポラ。映画史上最大の超大作とも称される本作。19世紀のアフリカにおける西洋植民地主義を描いた原作が、アメリカとベトナム戦争を背景にした物語に脚色されている。

ベトナム戦争を題材にしたロードムービー。車じゃなくて船!キルゴア大佐、戦地の最前線、フランス人プランテーション、カーツの王国。道を阻む者。王国に辿り着けば、カーツに飲み込まれそうになる。河の流れのような心。心の奥に住むカーツという闇。

監督、スタッフ、俳優だけでなく、撮影地や天候までもが狂気に包まれるという地獄の中から生まれた、まさに映画の黙示録。

理性のウィラードが、野性と化すとき一一
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