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エル・スールのmilagrosのレビュー・感想・評価

エル・スール(1982年製作の映画)
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冒頭、エストレーリャが振り子を吊るし、涙を一筋流すときに始まるオフのモノローグを聞いて、僕はスペイン語を大学で学ぶことを決意した。

失われたアメリカ映画への郷愁と、スペインにおける断絶した父娘の物語を通して、エリセは歴史の全てを救おうとする。映画史の過渡期と少女の過渡期が一体となって、展開する。
あのカフェの窓越しのシーンの親密さと、隔たり。父の魔法は、やがて解ける。未完だからこそ美しく悲しい。
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