あなたにとっての青春映画は?と聞かれたら、きっとこの作品を挙げる。
「人の心を動かす人になりたい」「選ばれる人にならなきゃ」そう思って文字通り汗と涙を流しまくる日々を送っていた当時、映画館で震えながら嗚咽した。
ダンサーのオーディションを描いたミュージカル「コーラスライン」のオーディションを撮ったドキュメンタリー。オーディション作品のオーディションという二重構造がまず面白い!ドキュメンタリーが好きな人やオーディションに興味がある人は必見。
登場人物1人1人が魅力的。キャストの歌や踊りが上手いのはもはや当たり前、技術の優劣じゃないんだなと嫌でも感じてしまう。気付くと審査員気分で見てしまうし、どうか全員合格してくれと各人を応援する知人やファンになった気分さえしてくる。
大人になってから観たのは2回。ざらざらした気持ちを抱えながら観たのが2回目。最近3回目観た時、今までで1番ストレートに「良い作品だな」と思えた。もう"あちら側"ではないことに涙することもなく楽しめるようになったことに少し安堵した。