風来坊

世界侵略:ロサンゼルス決戦の風来坊のレビュー・感想・評価

5.0
ある日、大量の流星群が地球に降り注ぎ、正体不明の敵が世界各国の大都市へ猛攻撃を開始する。アメリカの大都会ロサンゼルスも例外ではなく、壊滅寸前の惨状の中でアメリカ海兵隊は決死の反撃を試みる。
アメリカ製のSFアクション。

これはSFアクション映画と言うより、新時代の仮想戦争映画に思えた。
ド派手な展開にリアルな市街戦、銃器類などの細部のディテールにもこだわっていて迫力があります。
息つく暇も無く次々と展開して行くので、飽きることなく最後まで鑑賞する事が出来ます。
ただ…観終わると「ふー」って感じで疲れがどっと来ます。

私好みの派手なアクション映画ではありますが、少し悪く言うと米海兵隊の宣伝映画みたいな感じにも受け取れます…。
海兵隊の良いところを中心に描かれてますし、とにかくカッコ良すぎるほど。
ラストはまさにカッコよさ爆発と言った所ですが、「腹が減っては戦はできぬ」って言葉もあるんだから、せめて飯を喰ってから戦地へ戻りませんか?

この手の映画は戦闘が始まるまでの前置きが長かったりしてテンポが阻害されますけど、本作はスムーズにスッと冒頭から戦闘へと移行するので良い。
とにかく市街地での宇宙人との死闘は大迫力で見ごたえ十分です。
ただ海兵隊も命知らずで超人的でちょっと面食らいます。

主役のナンツを演じたアーロン・エッカートさんですが実にカッコよく良い演技でした。
私の個人的なイメージは優男だったんで、こういう寡黙で無骨も似合うんだなと驚きました。

ミシェル・ロドリゲスさんも出演していて、相変わらずの独特な声と台詞回しで楽しませてくれます。
あとR&B歌手のNe-Yoさんも出演してますが、こちらは可も無く不可も無く。でも歌手なのにこんなハードな映画に良く出演したなと思う。

話自体は単純で演出も単純でド派手な戦争アクションだけの映画と言ってしまえば観も蓋も無いんですが…。
評価は低いけどドッカンドッカン満載で個人的には大好きな作品。
何よりもスカッとするのでヒマな時間の退屈しのぎには持って来いの映画じゃないかと思います。
風来坊

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