腐れかけのradio

グレンとグレンダの腐れかけのradioのレビュー・感想・評価

グレンとグレンダ(1953年製作の映画)
3.5
旧い作品をみると現代のものと比較すると物足りなく感じてしまうことがある。
そりゃそうだ。
だってその旧い作品を観てからもっと激しく、もっとリアルに、もっと残酷にって作っていくんだから。

そう、クソ映画も同じなのです。
昔のクソ映画はクソだけど、現代のクソ映画と比べるとマシにみえてしまう。

この作品、クソ映画の帝王ともいうべきエド・ウッドの作品。
当時としては相当なクソ映画だったんだと思う。
でも、言うほど酷くない。
女装趣味の男性の葛藤なんて当時だとバカにされるようなテーマだったに違いない。
取り上げるにはあまりにも早過ぎたテーマだったんだ。
でも現代なら違う見方が出来ちゃう。

エド・ウッドは極めて真面目に自分の感性を信じて名作を撮ろうとしていたクソ映画監督。
その真面目さが何十年も経って少しだけ認められるかもしれない作品。
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