このレビューはネタバレを含みます
お墓に十字架があるということは誰かが死んだということ。
ミシェルは家族の中で唯一祈りを捧げられるキリスト教徒であるけれど、そんなミシェルが教会や他人のお墓の十字架を盗んだのは、ひとえにポーレットのためで、十字架集めは大人には理解されない。
十字架集めがなぜ不謹慎なのか、それがわからないくらい小さなポーレットが、大人が起こした戦争によって親を奪われ、果てはミシェルとも引き裂かれる。
ポーレットがミシェルの名前を呼びながらフェードアウトしていくけれど、暗い未来しか予想されないラスト。