70mmフィルムでの上映は逃したけれど、70mm大の迫力とリマスターされた『2001年宇宙の旅』をIMAXスクリーンで観たくて行ってきた。
どんな言葉で表現したらいいのかわからないくらい、冒頭からこの映画の圧倒的「本物力」に感動してしまった。
あたりまえだけど、ソフトで観てたときと全く違う。大きなスクリーン、適切な音響環境では全く別の映画。バッキバキにキマッてる画とカメラワーク、ちょっとヤバない？ 緩急つきまくりサウンドデザイン、ちょっとヤバない？ もう、ヤバい。(HAL9000だけは相変わらずおバカで可愛らしくも人間ぽくて哀しかった。)
あと何と言っても、今まで「たしかにめっちゃかっこいいけど、ラストにかけて退屈になるし意味不明な映画……」だったのに、意味不明だったところが全部「わかる……このわからない感じ……めっちゃ好きなやつ……」に変わっていくのだから、ほんとたまらなかった。
『2001年宇宙の旅』をソフトで初めて観てかなり時間がたってから、わたしは『コンタクト』や『インターステラー』、『あなたの人生の物語』(小説)と出会った。そして、量子論や次元の超越、時間という概念とその映像表現を愛するようになった。SFを観て、最新科学の知見を得て、その人智を超えたわからないことを愛するようになった。そしてようやくわたしは、わたしの愛するものの始まりに辿り着いた気がする。わからないことを映像表現できるって、凄まじい。そして、その、凄まじいわからなさにわたしはドキドキわくわくする。
『2001年宇宙の旅』を最初から最後まで愛してる。キューブリック作品では断トツで『シャイニング』が好きだったけど、もう『2001年宇宙の旅』が王座。
いつでも70mmフィルム大で観ていたい……。
ほんとう、最高に最高の映画体験だった。
