EDDIE

消されたヘッドラインのEDDIEのレビュー・感想・評価

消されたヘッドライン(2009年製作の映画)
4.0
ラッセル・クロウのアウトサイダー的記者が抜群に似合う上質ミステリー。黒人青年射殺事件、議員秘書の轢死、深まる謎と解明される謎の連続性がラストに結実する。ルイチェル・マクアダムス、ベン・アフレック、ヘレン・ミレンとキャストも豪華。

大好きなレイチェル・マクアダムス出演作品で未鑑賞だったのでセレクト。
2つの事件の謎を追い、それぞれがどう関連しているのか。綿密な脚本が練り上げられたミステリーで、謎が解明されるごとにワクワクが高まります。

もともとはイギリスで2003年から放送されていた『ステート・オブ・プレイ〜陰謀の構図〜』というドラマで、それがハリウッドリメイクされたもの。オリジナルの方はビル・ナイやジェームズ・マカボイも出演しているようですね。
さらにリメイク版は本来ラッセル・クロウが演じた記者のカル・マカフリーをブラッド・ピット、ベン・アフレック演じる議員のスティーブン・コリンズをエドワード・ノートンが演じる予定だったそう。
ブラピとノートンも見てみたかったですが、個人的にはカルの異端児みたいな立ち位置がラッセル・クロウにピッタリで適役だと感じました。この手のちょっと胡散臭い役柄クロウはめちゃくちゃ似合うんですよね。

ミステリーとしては一つ一つ丁寧に謎が解明されていく模様がとても見応えがありました。事件を追う刑事ではなく、記者だからこその裏の取り方など特徴的で良かったです。

そして、本作でカルのバディ的役割で共に事件を追う記者デラ・フライをレイチェル・マクアダムス。とてもキュートなのは相変わらずなんですが、序盤のまだおてんば感残る女性記者から後半プロの顔になっていくのが素晴らしかったです。

クライマックス、最後の謎を解明する直前に、カルとデラがウィスキーで乾杯するシーンがあるんですが、そのシーンがまたとても癒し。カルが1人の記者としてデラを認めたからこそ、手渡すプレゼントがあるんですが、ここは笑いました。ってかシリアスな展開が続く作品の中で唯一ホッコリした場面でした。

ミステリーということで多くは語りませんが、編集局長がヘレン・ミレンってところも含めてキャスティングが絶妙です。

それにしてもベン・スティラーの『LIFE!』や『ストーリーオブマイライフ』とも共通するけど、書籍や新聞など紙の印刷物が出来ていく行程って凄くワクワクしますよね。印刷シーンフェチです。

※2020年自宅鑑賞326本目
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